読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

あの子が衣装に着替えたら

ライブハウスとサッカースタジアムに溺れる人による、アイドルとその周辺の音楽のこと。

映画「ピンクとグレー」の主題歌がアジカンに決まったことについて、アジカン(とNEWSの兼)ファンとして太鼓判を押しまくりたい。

誰も書かないみたいだから私が書く!!

今年1月、ジャニーズ事務所所属のアイドルグループ「NEWS」のメンバーでもある作家・加藤シゲアキ先生が2012年に発表した長編小説「ピンクとグレー」が実写映画化することと、同じジャニーズ事務所に所属する中島裕翔(Hey!Say!JUMP)さんが主演し、行定勲監督が指揮を執るということ発表されました。

 

その後、しばらくは何の情報も無いままだったのですが、先日9月8日にビジュアルイメージ、ポスター、映像、キャスト、詳細なスタッフ、そして主題歌の情報が一斉に解禁されました。主題歌を担当するのはASIAN KUNG-FU GENERATION。その情報をTwitterで知った深夜、私はバカなので涙が出ました。だって、アジカンファンの視点から見ても、NEWSファンの視点から見ても最高だよ、これ?深夜だったから夢かと思ったよ?

 

涙が出るほど嬉しかった理由のひとつは「原作がNEWS、主演がHey!Say!JUMP」では、世間一般からはただのジャニーズによるジャニヲタのための映画と捉えられるのではないか?という不安がひとつ解消したこと。

シゲは(私はNEWSのファンなので、ここから先はいつも通りにシゲって書きます)自身もメディアで何度も語っているように、賞を取らずに作家になった人間です。あくまでも現時点では、ジャニーズ事務所所属のアイドルだから本が出せている状況(と言っても、1作で終わらずに4作目まで出版出来たのは、それなりに評価がされているからとは思う)。そういう立ち位置の作家の作品が「映画化決定」ってのは、悪く言えば事務所の力が強いから映画も作れるって捉えられてもおかしくないと思うんですよ。ましてや、主演は事務所の後輩。むしろ、第三者がその話を聞いたときに「どうせジャニーズがお膳立てしたアイドル映画なんでしょ」以外の反応が返ってくると考える方が難しいくらい。

けれど他のキャストと一緒に「主題歌はアジカン」って情報が出ただけで、そういう目線がかなり変化したと思う。それまでジャニヲタと物好きしか食いついていなかった情報に、いろんな層が食いついた。それと同時に、NEWSJUMPのファンも「本気なんだ」って捉えた。受け入れ方に変化が起こった気がします。

 

二つ目に、NEWSHey!Say!JUMPのファンの間で「どちらが主題歌を歌うべきか」という無駄な争いが起こらない展開になったこと。

実はかなり心配していたのがこれで、「ピカンチ」(嵐が主演)や「暗殺教室」(山田涼介主演)って、主演したジャニーズのタレントが主題歌も歌ってるんですよね。ドラマでも「サマーヌード」(山P主演)とか山Pが主題歌も歌ってましたしね。ジャニーズは基本的にデビュー=CDデビューなので(最近は最初から俳優一本の人もいるけれど)、主演=主題歌とファンが期待しやすい環境にあるんですよね。けれど、今回は主演がJUMPで原作がNEWSという状況だったので、例えば主題歌がJUMPだったらNEWSのファンが、NEWSだったらJUMPのファンが、それぞれどこか思うところあるような状況になっていたと思うので、第三者、しかもジャニーズ事務所とは全く関係なく、今まで絡んだことも無いバンドに決まったのは、本当に良かったと思う。

そもそも、JUMPの可愛さとかっこよさが同居したピュアでキラキラとした音楽性は「ピンクとグレー」の世界観に全く合わないし、NEWS4人体制になってからの音楽性とはイメージ的にちょっとズレる。真っ直ぐさとひねくれ具合の程よいバランス感、そしてアラフォーになった今も青さを併せ持ち希望を感じさせる音を鳴らすアジカンは、正直これ以上無いくらいの適任。

 

三つ目に、アジカンがこれまでに手がけてきた映画主題歌はすべて、映画の内容や原作を強く意識した「映画主題歌」として素晴らしい作品になっており、取ってつけたようなタイアップにはならないということを、誰よりもアジカンファンの自分が知っていることがこれ以上無いくらい強く意識出来たこと。

これまでにアジカンは、映画主題歌を4作品手がけており、どれも映画のために映画の内容とリンクする曲を提供しています。例をあげると、「鉄コン筋クリート」の「或る街の群青」は原作に登場する台詞を歌詞に盛り込んでおり、「NARUTO」の「それでは、また明日」はテレビ版NARUTOの主題歌に起用された「遥か彼方」と同じくベースで始まるという仕掛け。今回も原作を読み、映像を見て楽曲を制作したというコメントがアジカン側から出ており、かなり期待出来そう…というか、アジカンは、映画主題歌で期待を裏切る曲を作ったことは無いし、それどころか今の日本のロックバンドの中では、最も映画主題歌を作るのが上手いのでは?と思っています。えぇ、完全にひいき目なんですけど。だって私、アジカンがどんな曲作ってきたか、知ってるもんね!!

 

四つ目は、両グループのファンがすんなりと受け入れてくれたこと。

もっと「裕翔くんが主演ならJUMPが良かった…なんなのアジカンとかおじさんじゃん…」みたいな声で溢れかえるかと思っていたら、全然違って拍子抜けするほど好反応(もちろん一部には先のような反応もあったけどね)

JUMPのファンもNEWSのファンも上に挙げた「どちらが主題歌を歌うべきか論争」みたいのを懸念していたのが見え隠れしていた中で、「どちらでもなかった」ことが安堵させる結果になったこと、両グループのファンに映画「ソラニン」の認知度が高かったことも、受け入れられた下地にあると思う。両グループのファンに「あの「ソラニン」のバンドだ!」という反応がとても多くて、認知度と宮﨑あおいちゃんの可愛さに感謝。

 

そして、絶対に交わることも、すれ違うことすらもあり得ないと思っていたNEWSアジカンがつながったこと。

最近、SMAP関ジャニ∞が、いわゆる邦ロックとかロキノン系とか言われる界隈から楽曲提供を受けることが増えた中、NEWSは明らかに違う流れの中で違う方向を目指しています(今年リリースされたアルバム「White」は、楽曲提供者をかなり絞り込んで制作された、時代と逆行するコンセプチュアルなアルバム)。他方アジカンは、楽曲提供自体をほとんど行っていません。なので、音楽的に絡むことはまずあり得ない。更に、アジカンはテレビ出演がほとんどなく、特に歌番組にはまず出演しないし(出演してもインタビューVTR程度)、逆にNEWSはグループとしては歌番組くらいしか出ません。これでは共演はあり得ないし、まずこの先も関係することはあり得ないと思っていました。両方のファンだけど、そこがつながるなんて全く思っていなかったんです。しかもまさか、こんなかたちで。 

 

長々と書きましたが、一言でまとめると「最高の結果しか待ってないから全力で期待していいよ!」ということです。