あの子が衣装に着替えたら

ライブハウスとサッカースタジアムに溺れる人による、アイドルとその周辺の音楽のこと。

【 #にゅすほめ 】シゲの好きな音楽の話が好きだ。

【#にゅすほめ Advent Calendar 2017 参加記事】

adventar.org

 

シゲと友達になりたい。

ここで言うシゲとは、作家でありアイドルグループ「NEWS」のメンバーである加藤シゲアキさんのことだ。頭の沸いたことを書いているのは十分わかっている。もういい年齢になった大人が、素面で言うような話じゃないということはわかった上で書いている。増田担だし、現実も見えてるし、繋がり厨でもない。けれど、時々もう既にツイッターのフォロワー一覧の中にシゲがいるんじゃないか?って錯覚に陥ったりもしている。私、実はもうシゲと友達だったりしない?好きな音楽の話とか、したことない?

そう思うほど、シゲと私は、あまりにも同じものを聴いて生きている。

 

アイドルは「隣にいるような親しみやすさ」と同時に「どんなに頑張っても手が届かない感覚」も与えてくれる、とても不思議な存在だと思う。友達のように笑いかけてくれるのに、それは自分一人に向けられたものでもないし、結局はメディアと通してだったり、チケットを手にしないと会えない関係に過ぎない。その笑顔や発言すらも、自身がアイドルであるために努力して作り上げたものかも知れない。そんなことは知っているけれど、私は一人の音楽ファンとしてのシゲには「素」を感じている。

 

日曜の23時。シゲは一人でひたすら好きな話をするだけのラジオを持っている。リスナーからのメールにも答えるし*1、NEWSやシゲ個人の近況報告もあるけれど、このラジオの肝は「音楽部」と称してシゲが自分の好きな曲や気になった曲を毎週1曲かけるコーナーだと思っている。

 

SORASHIGE BOOK - Fm yokohama 84.7

過去のオンエア曲については上記リンク先に書いてある。直近だと、向井太一、ちゃんみなポルカドットスティングレイ。言葉を選ばずざっくり書くとロキノン系を主軸にしつつ、その界隈に近いところにポジションを取っているソロアーティストや、HIP-HOP系アーティスト、洋楽なんかをシゲは好き勝手にかけている。まず、選曲だけで褒めたい。わー!私も同じの聴いてるよ!シゲ!いいよね!ドレスコーズ

うわべだけ見ると自分のファン層を無視しているように見える選曲だけれど、実はものすごく理解した上でかけているのでは?と言う気もしている(だってリスナーからのメールもこのコーナーで読んでるし)。そして、このコーナーになるとシゲは物凄く饒舌になり、早口になる。完全なるヲタク口調。そこにいる彼は、ジャニーズアイドルではなく、ただの音楽ファンになっている。喋り方がヲタクっぽくなっているあたりに「作られていない」素の姿を感じ取りたくなってしまう。キラキラしたアイドルであり表現者である加藤シゲアキの素顔は、私と似たような音楽を愛していて、好きなものの話にはつい熱くなってしまう、ごく普通の30歳の青年なんだろう、と。

 

シゲの音楽話のそう言うところに、ひょっとしたら自分と素のシゲは分かり合えるんじゃないか?と思わせてくれる、妄想の入り込める「隙」を感じてしまう。同じの聴いてるじゃん!じゃあこれも好きなんじゃないの?と思うと、翌週それがオンエアされていたりする。あぁ、やっぱりシゲはこれも好きだったんだ、そう考えてニヤニヤする時間を与えてくれる。そして、素に近そうなラジオのみならず、「作品」として彼が世に送り出している小説にも音楽の趣味は時々顔を出している。勝手な疑念は、勝手に確信に近づいていく。

 

私は音楽の力を信じているので、どんな音楽を聴いているかでキャラクターが掴めると思っているし、聴いてきた音楽を通じて人間形成がされると思っているし、同じ音楽を聴いている人は仲間だと思っているし、通じあえると思っている*2

アイドルは「隣にいるような親しみやすさ」と同時に「どんなに頑張っても手が届かない感覚」も与えてくれる、とても不思議な存在だと思う。結局は届かない。

それでも、シゲが趣味を曝け出す音楽の話からは同じ時代を生きていることを感じさせてくれるから、私はシゲがする音楽の話が好きだ。プロのアイドルに徹しているはずなのに「ヲタクが好きなものについて語る話は面白いな」なんて感想を描きたくなってしまうような姿を、次から次へと投入してしまう様は結局「親しみやすさ」に行き着くので、1周回ってプロのアイドルなんだなと思う。素の姿を想像してあれこれドキドキさせてくれるなんて、これ以上ないくらいのアイドルだ。それが私にとって「音楽」という「共通した趣味」なのが更にグッとくる。だから、シゲの音楽話を褒めたい。

 

シゲと友達になりてぇ!一緒にライジングサンに行きてぇ!フジロックサマソニに行ったなら、次はライジングサンでしょ!シゲー!(そして前回のブログに続く)

*1:なぜか不満や苦情は慶ちゃんでもまっすーでもテゴマスでもなくシゲのラジオに届く、シゲはお客様相談室じゃないんだぞ…

*2:ちなみにそんなことないと言うことも過去に体験しているけれど、それでも信じている